調整の理由(ストーリー 4/6)
調整の理由少年とテニスの試合を行うことになったイロメロ。
イロメロ
おっ! やりますねえ!
少年
こんなの余裕だよ。
もっと見せてあげよっか?
もっと見せてあげよっか?
イロメロ
はい! バシュッとおねがい
します!
します!
お手本を見せてあげる! と
はじまった少年のプレー。
序盤こそ優勢だったものの――
徐々に精彩を欠くようになり、
そして……
少年
あれ……ヘンだな……
イロメロ
いつもならもっと、うまく
できるのに……そんな風に
思っていますね?
できるのに……そんな風に
思っていますね?
少年
う、うん。
イロメロ
もしかして、ラケットが
合ってないのでは?
いつもと違う道具を使うと
実力がでないことが
あるみたいですし。
合ってないのでは?
いつもと違う道具を使うと
実力がでないことが
あるみたいですし。
少年
そんなことあるはずない!
道具なんてどれ使っても
同じだろ!?
道具なんてどれ使っても
同じだろ!?
そう言ってサーブを打つも、少年の打ったボールはネットに引っかかてしまう。
少年
……今日は調子がでない
みたいだ。 もう止める。
みたいだ。 もう止める。
ティナ
そのラケットね、強打しても
コントロールできるように
キツくガットを張ってるの。
知らずに使っていると
肘、痛めちゃうよ。
コントロールできるように
キツくガットを張ってるの。
知らずに使っていると
肘、痛めちゃうよ。
少年
……兄ちゃんと一緒だ。
イロメロ
お兄さん?
少年
兄ちゃんのラケットも似た
カンジでさ、使おうとしたら
止められた。
カンジでさ、使おうとしたら
止められた。
ティナ
きっと、君のことを
心配して止めたんだよ。
心配して止めたんだよ。
少年
兄ちゃん、すげー強くてさ。
あのラケットが強さの秘密
だったのかな。
あのラケットが強さの秘密
だったのかな。
ティナ
私と同じタイプのプレーヤー
かもしれないね。 勝負して
みたいな。
かもしれないね。 勝負して
みたいな。
少年
……それは無理だよ……
ティナ
えっ……? お兄さんは……?
少年
仕事で、ヨソの島に行ってる。
もうずっと会ってない。
もうずっと会ってない。
ティナ
……そうなんだ。
お父さんとお母さんは?
お父さんとお母さんは?
少年
二人とも仕事ばっかで、
僕のことなんか気にもしない。
僕がイタズラしても、
怒りもしないんだぜ!?
僕のことなんか気にもしない。
僕がイタズラしても、
怒りもしないんだぜ!?
ティナ
私のお母さんだったら
ゲンコツを落としているよ。
ゲンコツを落としているよ。
少年
そういうの、何もないんだ。
イロメロ
そっかそっかー。 誰かに
かまって欲しかったんだねー。
かまって欲しかったんだねー。
ティナ
寂しいなら、私たちが
付き合ってあげるから。
もうこんなことはしないで。
付き合ってあげるから。
もうこんなことはしないで。
イロメロ
そうそう!
いっしょにテニスしましょー!
いっしょにテニスしましょー!
少年
……いい。 そんなこと言って
お姉さんたちは、そのうち
どっかに帰っちゃうんだ。
ずっとここに
いるわけじゃない。
お姉さんたちは、そのうち
どっかに帰っちゃうんだ。
ずっとここに
いるわけじゃない。
ティナ
それは、そうだけど……
イロメロ
あ! あ! あ!
ひらめきました!
思いついちゃいました!
ひらめきました!
思いついちゃいました!
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夏の出会い(1/6)
渚の大捜索(2/6)
潮風の作戦(3/6)
調整の理由(4/6)
砂浜のゲージュツ(5/6)
夏の始まり(6/6)