悪魔の無関心（甘い悪魔とビターな天使 ストーリー 2/7）

悪魔の無関心（甘い悪魔とビターな天使 ストーリー 2/7）

ヒロ

……僕と組んでも
楽しくないよ……

ルカ

聞きました！
聞きましたよ！

ヒロ

わっ……びっくりした。

ルカ

守護天使として、トラブルは
見逃せませんよ！

ヒロ

天使……？
ああ、体験入学の方ですか。
 
わざわざテニスをしに来る
なんて……
僕にはわからないな。

ルカ

ということは、あなたは
テニスが好きでないと
おっしゃる？

ヒロ

好き嫌い以前に、興味が
ないんです。

ルカ

でも、意外と楽しいですよ？
わたしと練習しましょう！

ヒロ

興味ないって言ってるのに。

ルカ

やってみれば絶対に
好きになりますって！

ヒロ

その自信はどこから……
天使って皆そうなんですか？

ルカ

どうでしょうねー？
悪魔はどうなんです？

ヒロ

まわりの皆はいつだって
自信に満ちてて……
僕だけ、逆かな。

ルカ

慎重でいらっしゃる、と。
いいことじゃないですか！

ヒロ

……そう言われたのは、
はじめてだな……
 
もっと自信を持て！ って
友達にも言われてばかりで。

ルカ

さっきお話していた
お嬢さんでしょうか？

ヒロ

大会に誘ってくれるけど
足を引っ張りそうだし。
 
ダブルスなんて、尚更だよ。
迷惑をかけたくない。

ルカ

なるほど！ そういう事なら
猛特訓あるのみ、ですね！

ヒロ

なるほど、じゃないですよ。
僕は大会には出ないん
ですってば。
 
練習相手を探してるなら
校内にたくさんいますよ。

ルカ

わたしは、テニスだけをしに
体験入学しているわけじゃ
ないですから。

ヒロ

だからって、なんで僕に……

ヒロをじっと見つめるルカ

ヒロ

……ああ、もう！
わかった、わかりました。
テニス、つきあいますよ。

ルカ

ありがとうございます！
では……はじめましょう！

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