振り返れば、シワッス！

シロー。 ジーク。
質問させてくれ。

まさかあの場面で、
あそこのあいつがああくるとは。
やっぱり森は奥が深いっス……

どうしてお前だけが、
圧縮された時を認識――

アタシはアリーゼ。
こっちは相棒のクロワ。

（クロワ）
―イエス。

……触り方が悪いのよ。
上からじゃなくて下から。
そぉっと優しく、こう。

……って言っても、大方はさっき、
あそこのがきんちょが話した通り。
アタシも＜ロクハラタウン＞で
造られた最新型アンドロイド。

けれど……いくら後悔し、
正しく在ろうとしても……
変わることのない自分に
囚われている自分を感じていて。

どじゃーー！！

アンドロイドたちの住む街
＜ロクハラタウン＞で――
ある日、とある実験の失敗に
端を端した暴走事故が起きました。

そこで、ワタシは――
大切な相棒とのお別れを、
経験しました。

俯いている暇があるのなら、
あの子ともう一度会うため、
全力で進歩し続ける――
そう決めたのです。

なぜならワタシは天才ですので！
フフン！

進歩のため―
日々考え、省みることこそが
私たち天才の武器ですからね。

なので私も毎日、
牛乳を飲んでいます。

ほら。 あそこでふぎゃーって
叫んでいる人も、いちおう
その中の一人です。

……体の一部だけとか、
交換できたりするんです……？

そんなときは……
むむむむむ……
はーーーーーー！

＜神樹＞はもう現存しませんが、
樹が遺した＜遺産＞を、
私は父から密かに受け継ぎました。

悪しきものから、
その力を遠ざけ、守るために。

ですが、私の叔父は、
その力をほしいままにしようと、
私から＜遺産＞を奪いました……

けれど、とても強くて勇気ある
素敵な大人の人たちが、
手を差し伸べてくれたんです。

それで、あの日、私も――
立ち向かう覚悟ができました。

私もいつか、己の責務を果たせる
立派な大人になりたい――
そのためにも今は、
修行中の身です！

――おいピラウ。
なんだよその目はよー。
シローと師匠も！
ワラビーみてーな顔しやがって！

私、友人が多くなくて。
もっとたくさんお話できたらと！

結果、島もいちおう平和になって、
今は弟と二人で旅してるんだ～。
毎日すっごく楽しい♪